リアルなロールプレイ
「パラレルスケープ」はGPS(Global Positioning System)とGIS(Geographical Information System)、情報通信技術、ヒューマンインターフェイスをオンラインゲームに統合した新しいシステムの提案です。
オンラインゲームは、コンピュータネットワークを介して専用のサーバや他のユーザーのクライアントマシン(パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができる遊びですが、このオンラインゲームと位置情報を融合させることで、従来のように固定されたパソコンから仮想的に動かしていたゲームのキャラクターではなく、現実空間の身体をゲームキャラクターとして動かすことで、仮想世界のゲーム展開を行うことが可能になります。現実の都市(リアルワールド)と仮想世界(バーチャルワールド)をシームレスにマッピングするパラレルスケープによって街の中で行うリアルなロールプレイが可能になります。
ゲームのシナリオを楽しむことはもちろん、見知らぬプレイヤーと実際に会いゲームの世界観に合わせて演劇的に情報交換するなど、コミュニケーションの楽しみ方が広がります。また今まで行ったことのないローカルを闊歩する際も現実世界と仮想世界の二つを観光することが出来るなど、楽しみ方は無限に広がります。またコンテンツソフトによって風景の見え方が全然異なるため、同じ都市空間を何度も楽しむことが可能です。自分が良く知る住み慣れた街でも、パラレルスケープのコンテンツを変えることで、全く違う風景として楽しむことが出来るのが特徴です。
GPS が開くもう一つの世界
冒頭のシナリオは、コンテンツソフトの一例で、エイリアンとそれを追うハンターをテーマにしたゲームです。そこではプレイヤーはハンターサイドとエイリアンサイドに分かれて、実際の都市空間で仮想的に戦いを繰り広げますが、これ以外の様々なコンテンツもパラレルスケープ上で展開することが出来ます。
複数のプレイヤーが同じ仮想空間を共有しているのがオンラインゲームの特徴ですが、パラレルスケープではゲーム内の仮想空間は現実空間と重ね合わせられているため、プレイヤー同士が戦闘やコミュニケーションなどの接触するには空間的に近接している必要があります。そのためプレイヤー同士の位置情報は常にモニタリングされ、ゲームデバイスのスクリーンに表示されます。冒頭のシナリオでは二人のプレイヤーしか登場してませんが、二人の他にも同時刻にこのゲームに参加している複数のプレイヤーが同じローカルに居ることでしょう。
従来のGPS の精度だと誤差が大きく、近接する位置の識別が困難であったため、個体識別の精度が困難でしたが、準天頂衛生と高精度なGPS、高機能なネットワーク型GIS を導入することによって、1 m 以内の識別が可能になり、プレイヤー同士の個体認識が出来るようになります。それによって現実の都市の中で仮想的に鬼ごっこしたり、仮想のシナリオ楽しんだりすることなどが可能になり、冒頭のシナリオのように密かに自分の正体を隠しながら群衆の中を歩くような感覚や、現実世界に重ねられたもう一つの風景を得る事が出来るでしょう。