BACKGROUND

GLOBALBASE の活用

 パラレルスケープでは、プレイヤーはゲームコンテンツの状況や物語の進行 によって様々な場所へ移動するため、様々な即位技術が必要です。屋外空間を移動しているときには衛星測位、屋内空間や地下空間にはいると小型基地局からの電波強度による測位、また移動体に載った場合は、移動体に固定された参照系による測位をそれぞれ想定していますが、このようにあらゆる状況に応じて座標変換を行い、測位情報の整合性を担保できるネットワーク型GIS として提案者が開発するGLOBALBASE の技術をベースに行います。GLOBALBASE は江戸時代の古地図のような公共座標系や標準参照系によらないような、地理データも 扱えるため、様々なコンテンツを許容することが可能になります。
 このパラレルスケープはコンテンツ開発もビジネスの範囲としていますが、システムおよびデバイス等のハードウェアによってコンテンツを支える基盤を提供し、様々なサードパーティーのコンテンツを呼び込むことを目指しています。そのことで、コンテ ンツの量と質は格段に向上し、全体としてのパラレルスケープの普及を考えます。
 そのためには、コンテンツを一つのサーバから配信するのではなく、コンテンツ開発と配信を行う組織のサーバから配信しても、利用することが出来るGLOBALBASEの自立分散型の位置情報システムの利用が欠かせないと考えます。
http://www.globalbase.org/

新たなランドスケープデザイン

 パラレルスケープのもう一つの特徴は、風景のデザインです。従来までのゲーム風景のデザインは仮想空間の中のみで行われていましたが、位置情報と仮想世界をつなげるパラレルスケープでは現実風景に視覚情報を重ね合わせることで仮想世界の風景をデザインし、ゲームの質を高めることを目指します。テーマパークのように実際の環境に手を加えるのではなく、ヘッドマウントディスプレイなどのインジケーターに表示される情報によって環境を眺める視点をデザインすることで新たな風景や世界観を浮かび上がらせる、新たなランドスケープデザインを行います。
 GPS で1m 以下の精度で位置を特定した後、情報サングラスに取り付けられた小型カメラによって撮影された周囲の風景から方向を割り出し、ターゲットを認識します。それに、GLOBALBASE から配信 されてくる三次元情報とマッチングすることによって、視点の位置、 方向の精度をさらに高め、視点の方向が特定されると、その風景に重なるように解説やコマンドをディスプレイ上に表示させる技術を積極的に開発します。最終的には、目を向けた方向の風景にリアルタイムに情報を配信し、ゲームコンテンツに応じて仮想世界の映像を完全に重ねるようなデバイスの開発が望ましく、ヒューマンインターフェイス分野とのコラボレーションが必要とされます。
 このことで、都市空間のハードを変えることなく、視覚的な風景を変化させることができ、同じ場所でも違った意味を与え続けることが可能になります。