Hunter:sakuma
>佐久間良治は片手にもった携帯デバイスにちらりちらりと目をやりながら御堂筋の朝を駆け抜けていった。通勤客の押し合う地下鉄から抜け出し、信号が変わるや否や、人をかき分け、南の方へ消えていった。少々急いでいるやつが居るなあと思った通行人はいたかもしれない。慌ただしい朝の光景としては彼の姿はあまりにもありふれていた。だが、佐久間が追っていたのは、この街に潜む人間の姿をしたエイリアンの一人である。
>GPS モニターの表示によると、近くにいるのはwise というエイリアンで、特に動こうともせずにじっと止まっている。表示されているのはwise 一人だけで、ほかに仲間は居ないようだったが、それは佐久間も同じ状況であり、他のハンターの応援は期待できそうに無かった。
>” 凶悪なヤツでなければいいのに...。”佐久間は心の中でそう思いながらも、通勤ラッシュの人ごみの中に分け入り、モニターで位置を確認した。佐久間はwise の姿を見た事が無いので、モニターを頼りに周囲を見渡し、それらしい人物を捜す他はないのだが、群衆の中の方がエイリアンは発見しにくいのだ。
Alien:wise
>エイリアンwise はサングラスに仕込んだGPS モニターをじっと見ながらハンターがやってくるのを待っていた。モニター画面にはアカウントネームがsakuma と表示されているが、wise はそのハンターを今まで一度も見た事もなかった。
>慌ただしい朝のラッシュ時なので、人間がたくさん歩いているが、wise の正体を知るものは誰も居ない。サングラスをかけ、ポケットに手を突っ込んだ変な少年としか人々には映っていないだろう。sakuma だけがGPS モニターの中で存在を確認しているはずだ。
>ハンターが近づいてくるので、wise は一瞬逃げようかどうかとまどったが、初めて逢うハンターなのでコンタクトを試みることにした。
>” いきなり攻撃することはないだろう...。”そんな事を考えていると、群衆の中にそれらしいヤツが現れた。GPS モニターの位置でも判断できるが手にしたデバイスでハンターである事が一目瞭然である。
>” 素人だな...。”wise はそう思いながらも、sakuma の方へ向かって歩いていく事にした。